先週NHK・Eテレで放送された《達人達》では、岡田准一
(33歳)さんと五嶋龍(25歳)さんとの対談でしたが、
ご覧になった方も沢山いらっしゃるかと思いますが、今回は
一年前に岡田さんのラジオ番組にゲスト出演なさった五嶋さ
んのご希望での再会となり、ヴァイオリニストである五嶋さ
んは、7歳から始めた空手は3段だそうで、音楽や武術や役
者さんとエンターテイメントである岡田さんにもっとお話し
を聞いてみたいとの思いから実現となったようですが、まだ
まだお若いお二人なのですが、日々の努力はもちろんの事で
さらにはその背負う物の大きさと常に向き合い、それを受け
入れる度量をその年齢ですでに併せ持つお二人ですが、番組
中1722年製のストラディバリウスでの演奏は、傍で聴いて
いた岡田さんが「泣きそうでしたが、カメラがあるので我慢
しました」とおっしゃるほど感動的なものであり、知識のな
い私でも、鳥肌が立つ程のすばらしい演奏でした。
五嶋さんは、「前進することが自分の喜び」だそうで、う~む、、、やはり違いますね!!
武術の3つのインストラクターの資格を持つ岡田さんのお話しもまた、大変勉強になりました。
日本の武術にこだわらず、色々な国の武術を勉強し、撮影では色々なものを取り入れて使っているそうですが、中でも印象的だったのは、武術での正座はでっちりでお尻を出し、あまり出しすぎない位置でとめて座るそうですが、昔の人はその位置をちゃんと心得ており、椅子の生活の現代では斜めでもたれかかる姿勢になれてしまい、正座をしてもお尻がおちて座ってしまうとのこと。
腰を入れて座ると自然と綺麗な姿勢になり、立っている時も腰を入れるだけで真っ直ぐに立っているように見え、昔の日本人は、ちょっとした骨盤を入れる位置にすることによって、一日中着物が着くずれることなく、いられたそうです。
ウォーキングのレッスンでも、「腰を起こしてください」「骨盤を起こして歩きます」とお伝えしますが、昔の日本人はそうすることによって着くずれもなく、過ごしていたのですね。
また、時代劇で使用する甲冑を毎日着ていると、昔の日本人の体の使い方に合わせて、きわめて合理的に出来ているのがよく解るそうで、甲冑を身に付けると肩が上がらない作りになっているため剣を振る時は肩は上げずに下げたままで振り落とし、上半身は真っ直ぐなままで動かずとなるそうですが、鎧こそ付けてはいませんが、ウォーキングもまた、肩の力は抜いて落し、上半身は動かさないことが綺麗な歩き方へと繋がります。
また、五嶋さんはいっぱいのホールに音を届けるには、自分の体を使って人に聴かせるようにし、そのため下半身の使い方がとても大事になり、重心の使い方や膝や股関節を柔らかくしておかなければいけなく、ちゃんと地に足がついていないとバランスがとれなくなり、音もうすっぺらくなってしまうので、音楽にボディをつくるためには、下半身、体全体の使い方を分かっていないといけないと思っているそうで、すべてにおいて芯の部分を整えるという事が、やはり大切になるのでしょうか。
何気なく観た番組ですが、思いがけず、『心と体』を正す番組となりました。
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